SEVENTEEN9月号データ報告2018

 
 「SEVENTEEN」9月号の恒例特集、JKトレンド白書を、今年も愉しく、興味深く、そして学術的な資料としてありがたく、拝読した。そこで発表された数字や、感じたことなどを、ここに記録しておく。
 まずはやっぱりボディサイズ。もう「ボディサイズ」という言葉だけで、それを肴にお酒が飲めるな、と思う。普段は制服を着ているからピンと来ないけど、そうか、JKって制服の下にボディがあるんだな、ボディが、あるんだな……、と感動する。先日「andp」にアップした「制服を着てても好きなあの女子にその上その下おっぱいまんこ」という短歌は、ここらへんの気持ちを詠んだものである。うんざりすることの多い世の中だけど、JKのことを考えていると、この世界に対して心の底から感謝したい気持ちになる。
 まず身長は157.7センチ。これは去年は157.9だったので、0.2ミリ下がった。また体重も48.4キロで、去年より0.4キロ軽くなった。じゃあJKのその400グラムはいったいどこへ行ったのだろう。それは世界のあらゆる場所へ、本来はJKになるはずだった分子が、拡散したのだと考えるべきなのだと思う。ひとりひとりが400グラム分も世界をよくしてくれるのだから、JKにはノーベル平和賞をやってやるべきだと思う。少なくともパピロウ平和賞は授与したい。続けてスリーサイズ。こちらは去年の数字と並べて記しておく。()内は去年の数字である。バスト:77.7(79.6)、ウエスト:61.4(62.0)、ヒップ:80.9(86.7)。全体的に数字が落ちて、JKが小ぶりになっている傾向が見て取れるが、なにより目を瞠るのがヒップである。なんと6センチ近くも小さくなっている。これはどういうことだろう。測り方のルールが変わったのだろうか。バストの約2センチ減も見過ごしてはならないポイントだが、ヒップのそれは異常である。この1年でJKの尻回りにどのような変化が起ったというのか。その真相は謎に包まれている。こうなったら実地で謎の解明を求めるほかないのではないか。ヒップ計測おじさん現るの事案発生なのではないか。ちなみにブラのサイズの1位はB75だそうです。竹やりでB29は落とせなかったけど、男子の猛槍でB75は落とせる、ということですね。別にうまくないですね。
 それ以外では、靴下の丈は?という設問に、4.5割がくるぶし丈で、3.5割がふくらはぎ丈だったそう。まさかJKの靴下がこんなに短くなる時代が来るとは思わなかった。昔はルーズソックスとかハイソックスが主流だったが、今それをやると、それはもうJKのコスプレみたいになってしまう。だからディズニーランドに行くときなど、特別な時はあえてルーズソックス、みたいな考え方もあるらしいが、それでいくと、かつて日常的にルーズソックスを穿いていた世代のJKというのは、コギャルだのなんだのともてはやされて、存在価値と注目度の上がったJKという立場に自らが身を置くにあたり、恒常的に浮足立ち、非日常の気持ちを3年間保ち続けていたということなのではないかと思った。それが現代では、JKの価値そのものは変わらないが、なにぶん現代っ子たちは、小さい頃からとても気軽に画像や映像に自分の姿を記録されたり、さらにはYoutubeやTikTokなどの影響で、一般人と有名人の垣根がとても低くなったりした影響で、たとえ自分がJKになったところで、動じないのだと思う。その思想があの、てらいのないくるぶし丈のソックスに表れているのではないか、と分析する。えっ、いったいこの人はいま、なにを分析したの? きもい!
 そんでもって次は色恋関係の設問である。ずばり「Hしたことある?」の回答は、「ある」が6.3%という結果だった。ちなみに去年は6.6%。2年前は6.1%で、3年前は今年と同じ6.3%である。このことは去年にも書いたが、もうこの問いに対する日本のJKの平均回答というのは大方定まったと言っていい。これはもはや回答ではない。解答である。JKは基本的に6.5%、つまり15人にひとりくらいの割合で処女ではない。もうこれは「そう」なのだ。揺らがないのだ。じゃあもうこれは情報じゃない。知識だ。
 あと去年もあった都道府県別データも少し載っていて、それによると彼氏いない率1位は熊本県の3.7%、それに対して彼氏いる率の1位は香川県と佐賀県の33.4%、さらには巨乳1位はバスト平均83.3センチだという宮崎県で、この九州3県を位置で見ると、熊本県を、佐賀県が左上から、宮崎県が右下から、挟むような関係となっていて、だからどうしたという話なのだが、九州を見る目がちょっと変化して愉しくなる。この手の情報がもっとあれば、もっと想像を掻き立てることができて、最終的には日本地図を眺めて勃起することも可能になるだろうと思う。秘匿せず、もっとデータを広く開示してほしいと切に思う。
 あと今回、男子(女子が1万人対象であるのに対し、こちらは100人)にもアンケートを取ったとのことでデータが載っていたのだけど、しかし男子のデータって、そんなの答えに見栄を張るに決まってるからあてにならないと思う。例えば身長の平均は172.5センチだとかいう。「理想は180超え。まだまだ止まってない!」なんてコメントも付されている。一笑に付したいのはこっちだ。170センチ以上ある男はみんな、理想の世界への入り口の高さが169センチしかなくて、こっちに来られなければいいのに……。ちなみに「初Hはいつ?」との問いの答えは、「高1:13.4%、中3:7%、中2:6%、してない:73.6%」とのことで、虚勢張ってんじゃねえよ! と言いづらい、数字のリアルさが本当に嫌だな、と思った。しかし女の子が6.5%で、男が約25%ということは、男はいったい誰とセックスしているのだろう。女子大生とだろうか。それともひとりの女の子が4人くらいの男子を賄うのだろうか。ここらへんは本当に謎が深い。やらハタの傷跡を一生背負っていく人間には、とても覗き込めない深淵、あるいは目の眩むような輝きだと思う。そのふたつは、真逆のようで、同じなのだ。
 そんな内容が展開された9月号だったのだけど、誌面の最後のほうのコラムで、「私たちの#Me Too」と銘打ち、セクハラについて語られていたのが印象的だった。女子高生たちから寄せられたエピソードが紹介されているのだが、それが気持ち悪い男性教諭からの行為とかばかりで、ああこういうことだ、と思った。そこまでの誌面でさんざん、パーソナルデータとか! モテ肌とか! 竹内涼真の好きな女の子のタイプとか! あまつさえ「先生を好きになったことある? YES:14.2%」なんてデータまで出しておいて! 最後の最後に気持ち悪い男性教諭からのセクハラ被害ですよ! 阿呆くさ! なにが「センセイ君主」だよ! なにが絶賛公開中だよ! じゃあもう男なんて竹内涼真以外みんないちど駆逐して、竹内涼真の遺伝子だけが次代に繋がるようにすればいいよ! 身長185センチ、股下91センチだそうですよ! そこは90でいいだろ! 90もあるんならもう90でいいだろ! 1はもういいだろ! その貪欲さまでが竹内涼真の魅力! ならば子をなせばいい。そうすればもう地球上からセクハラに悩む女の子はいなくなるのだから! バーカバーカ!